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フル発光病のYONGNUO YN560 III を修理する。


YONGNUO YN560 IIIのフル発光病

昨年ぐらいからYONGNUO製のストロボ全般で流行し始めた「フル発光病」。ある日突然、出力の調整が出来ず、光量を1/128に設定しても、問答無用でフル発光しか出来なくなる。

しかも、その発症率が尋常ではなく、私自身、今年計6灯購入して半年間の間に、3台がフル発光病を発症。ただ「フル発光」であるという点以外には問題が無かった為、修理して使っていたところ、カメラ仲間から「修理方法を教えろ!!」というか「修理してm(_ _)m」という話を複数頂いた為、修理方法をご紹介。

フル発光病の原因はIGBT故障

ストロボがフル発光になる故障というのは、実はそれほど珍しい物ではなく、純正品でも経験があります。

このフル発光病を発症するストロボは、出力の調整を「時間」で行っているタイプのストロボ。主にクリップオンと、大型でも比較的新しい設計のストロボ。

光っている時間が長ければ、それだけ露光量が増える(出力が上がる)、この光っている時間をコントロールしているスイッチ、これがIGBTと呼ばれる半導体。これが逝ってしまうと発光時間を調整出来ず、コンデンサーに貯めたエネルギーを全部出し切るまで止まらない…

修理に必要な物

(1)交換するIGBT部品

YN560の修理に使えるIGBTはいくつかありますが、日本で最も入手性がよく、私が酷使しても壊れない事を確認しているものが、Renesas RJP5001APP-M0です。

購入可能サイト チップワンストップ(随時追加)

(2)プラスドライバー 小

(3)はんだごて、はんだ吸い取りツール、はんだ

(4)放電用抵抗(ドライヤーなど電熱線の家電でOK)

(5) 覚悟(笑)と多少の腕

修理方法

1つカバーを明けて部品を1個、元々付いているIGBT

ON Semiconductor TIG056BF を新しい物に交換するだけと非常に簡単。

しかし、ストロボは内部に高圧部があり、ここに触れると危険。

今回はまさにその高圧部に触るので非常に危険です。
うっかりミスをすると怪我は確実。
最悪、指に穴があく覚悟が必要。

はんだや工作に自信がない人はやめましょう。

 

分解1

分解2

メインコンデンサーを必ず放電する

300V程度の電圧があるので触れると非常に痛いです。触り方によっては、指に穴が空きます。

1kΩ以上のセメント抵抗などWが大きい物、なければ「はんだごて」「ドライヤー」など電熱線を使った器具を抵抗の代わりに、しっかり放電しましょう。

注意 追記 2015/09/04

電気関係のご経験が全く無い方から多数の反応を頂いており、事故が起きないか少々ビビっております。
この修理で一番危険なのがこの放電です。最大限の安全を考慮して放電抵抗を1kΩ100Wなどと書きましたが、突っ込みを受けそうなので、先に申し上げておきますが、抵抗値を大きくすれば、もっと電力の小さな抵抗でも放電は可能です。

300V / 10kΩ = 0.03A の場合は電力9W、10Wの抵抗。
300V / 100kΩ = 0.003A の場合は電力0.9W、1Wの抵抗。

この計算は一応中学の中学の理科・技術で勉強する範囲ですが、お忘れの方も非常に多いと思います。この話が分からず、誤った抵抗値、小さな電力の抵抗をつかった場合、抵抗が爆発する可能性もありますので十分にご注意下さい。

抵抗値が大きくなると、放電にそれだけ沢山の時間がかかりますし、放電しきっているか目視では確認が出来ませんので、慣れていない方は、

必ず「テスター」などで電圧を測って、
電圧が下がっている事を確認して下さい。

分解3

あとは逆に組み立てれば修理は完了。

はんだごての扱いに慣れていれば10分程度。

警告

この修理は高圧を扱いますので危険が伴います。実践する時はあくまでも自己責任であることをお忘れ無く。またフル発光病以外の症状を併発している場合など、修理が上手く行かなかった場合も当然、自己責任で当方では一切責任が持てませんのでご了承下さい。

フル発光病以外の修理はちょっと技術が必要です。昔ながらのストロボ屋さん「ストロボ 修理」等の検索でヒットするところなら大方修理出来るかと。ただ修理費用が1万円以下は無いと思います(笑)

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Kenzi Tada について

カメラマンを本業と出来るよう鋭意努力中ですが、まだまだ力量が不足し、広告企画制作や技術者としての仕事をメインに、二足のわらじ、もとい四足ぐらいか(笑) 作品制作や撮影のお仕事にご協力頂ける被写体様(男女年齢問わず)、ヘアメイクアップアーティスト様を随時募集しております。ご興味が御座います方は是非、ご連絡下さい。